現在、スエーデンでは武漢肺炎の感染者数が増加中です。
先週金曜日に行われた武漢肺炎に関する記者会見にて、ストックホルム県の感染管理医マリア・ルツェン・ウストルンドが語った話の一部を以下に紹介します。(参照:アフトンブラデット)
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距離を保ち、親密な人や職場で会わなければならない人以外には会わない事の重要性について私たち全員が話しているにもかかわらず、感染拡大は増加し続けている。
感染が最も蔓延しているのは主に18〜49歳のグループだ。このグループには多くの労働者がいて、多くは在宅勤務だが、誰もがそれを出来るわけではなく、我々の社会にとって非常に重要な仕事をしていて在宅勤務ができない人もたくさんいる。

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18〜49歳のグループの患者が病院で急速に増加している。 「私は若くて健康だ」とは思えないが、そうではなく、誰もが推奨事項に従わなければならない、と感染管理医Östlundは言い、この地域の感染状況の深刻さを強調している。
彼女はまた、誕生日パーティーやその他の社交的集まりについて話す。
「私は腹を立てている。」と彼女は言う。
現在これ以上の制限はないが、その代わり、制限の順守が改善される必要がある。
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全国死亡者数はピークを越え下降しているようなのですが、感染者数は増加しています。
まだまだパンデミック真っ最中だと考えて良い状態が続いています。
変異株の流行により、今までは重症化のリスクが低いとされてきた若年層の集中治療室入りが急増しているという事は留意すべき点でしょう。
このような事態ですが、屋内ではマスク着用、という義務はもちろん推奨さえも出されてはいません。
多くの店では店頭にスタンド型の手の消毒剤を設置していますが、使用する人は僅かであり、使用の義務は出されていません。
入店時の検温も行われていません。
「一人で買い物しましょう」という国から推奨が一月から出されており、大規模店、最近は中小規模の店でも、店先に「一人で買い物しましょう」という看板や張り紙がされているのをよく見かけますが、ほぼ誰も従っていないと言える状態です。
スーパー等で、両親と二人の子ども、といった家族総出で仲良く買い物をする姿は、我が町でも近郊の町でもごく普通の光景となっています。
先日マスク着用して店で商品を見ていたところ、熱い視線を感じ、その方向に目をやると、1.5mくらい離れた所の棚の陰から小さな女の子がしゃがんで私を興味深そうに見ていました。
ちらっと見ては隠れ、またちらっと見ては隠れ…、を繰り返しているので、かくれんぼごっこのつもりかしら?と思って気にしなかったのですが、商品を見るため彼女のいる方向へ少し歩み寄った所、突然彼女は顔を真っ赤にして奇声を上げ、しゃがみこんだまま半泣きになり、保護者に助けを求め叫び出しました。
するとおばあちゃんらしき人がやってきて、私をちらりと見て「マスクが…ごにょごにょ…」とぶつぶつ独り言ちながら、そそくさと女の子を連れその場を去りました。
おばあちゃんはマスク無しでした。
まだまだ、こんな意識なのよね、この人たち・・・
店のレジの所は透明アクリル板が設置されている場合がほとんどだけれど、店員はマスク無しである事が普通で、ごくたまにフェイスシールドをしている人を見かけるぐらいです。
相変わらずなのよね、この人たち・・・
パンデミックから一年も経ち、そして現在パンデミックの最中なのだけれども。
もうそういう状況を気にしなさすぎな人にはそれなりの結果がもたらされても仕方がないよね、という思いがつい湧き上がってしまいます。
そう思ってしまうのは割り切り過ぎなのかな?という気もしないでもないけれど・・・
国が十分に情報提供をしたり、効果的な感染防止のための行動指針を示し、それらを徹底的に周知させる努力が足りないのが一番いけないのであって、国民はある意味被害者だと見る事も出来るかと思うのだけれど、それでもパンデミックを他人事のように捉える、国の推奨なんてどこ吹く風みたいな多くの人たち、推奨なんか従いたくない方針だと思しき人たちについては理解に苦しみます。