何でもタダがいい症候群

メディアなどで、スウェーデンは医療費が無料だ、などと
あたかもスウェーデンが人々にとって最も理想的な素晴らしい事を現実化した
世界のお手本国かのように褒めちぎる記事を何度も見かけました。
どうしてそんなに褒めちぎるのか?
・・・・・え?治療費が無料って、お金払わなくてもいいの?それって最高!
「無料」の文字をちらつかせ、そんな風に、
何でもタダが理想的!と思っている読者をぬか喜びさせているだけです。

実際は限度額はありますが診察費の名目で受付でお金を払いますし、(現在我が街では1回150kr)
薬代も自腹で払います。
歯科は18歳以上だと日本の無保険治療費なみに高いです。

メディアでは、上記の事のような夢を壊してしまう事実には必ず触れずに、
「医療費無料」の部分ばかり強調しているので、
すご~い、スウェーデンって病院タダなんだ~、いいな~と誤解している人は多いはず。

また、重症ではないけれどちょっと気になる症状があるなどの理由で、
検査を受けたり診察してもらえるような気軽に訪れられる診療所はありません。
電話の健康相談を利用するしかないです。
病院へ行きたい場合は、電話で地域の医療センターへ予約する必要があります。
電話をかけると自動音声メッセージがスウェーデン語のみで流れ、
それに従い番号を押し、ID番号を残すと、何時ころにコールバックします、という
音声が流れ、その後電話は終了。だいたい伝えられた時間の15分以上後に電話が来ます。
そして、その時に症状を伝え、病院の予約を取ってもらいます。
その日のうちに予約ができることもあれば、1週間後の場合もあるし、
予約を取ってもらえない事もあります。(我が街の場合)
病院は基本的に住んでいる地域の所に行く事になっています。
他の地域の病院は施設がいい、いい先生がいる、だからあの病院に行きたいな
と思っても行くのは無理。

好きな病院に行く自由は無い。
病院へ行くのにも許可が必要。

こういった事も「何でもタダがいい症候群」の人々の夢をこわしてしまう事実なので
メディアはまず紹介しませんね。
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冬到来!

我が街にもとうとう冬がやってきました
朝起きたら、ベランダに霜が降りていてびっくり
外の気温はマイナス1度でした。
あぁもう氷点下の季節になってしまったのか・・・・・
外出の際は、毛糸の帽子とダウンコートと手袋とマフラーで、バッチリ防寒しました
北部はもう雪がふっていますからね~。
でもまだ外が明るいのと、木には緑や赤や黄の葉っぱが残っているのが救いです
1か月後には始まっているであろう、1日中なんだか暗くて日光が激減する日々のほうが心身ともにキツイのです。

乙武さんの北欧訪問

乙武さん、スウェーデンにいらっしゃっていたんですね
彼のブログに書かれている感想を読んでみました。
それによると、彼が北欧4カ国を訪れて最も強く感じた事は、
北欧の人は障害者を特別視しないということ、だそうです。
なぜそう感じたのかというと、誰からも「お手伝いしましょうか?」と声をかけられる事も無く、
特別な対応をされるという事も無かったからだそうです。
そして彼はそういう環境をとても新鮮で心地よく感じたとの事です。

彼は、北欧では誰からも声をかけられず、親切にされなかった理由について、
北欧では、障害者の人が他者から親切にされずとも自由に生きていける社会だからなのだろう、
と書いています。

それを読んで、むむっと思ってしまった私でした。
スウェーデンに住んでいる身としては、ちょっと違う受け取り方をしました。

まず、誰からも「お手伝いしましょうか?」と声をかけられなかった理由についてですが、
これは、スウェーデン人は他人に対してもともと非常に淡白なこと。
スウェーデン人は気さくで社交的な人々という訳ではないので、
知らない人(しかも非欧州人)に自ら話しかけるような事はほぼ無いこと。
障害者のように他者の助けが必要だと思われる人への手助けは、
介護専門の人が仕事としてお給料を貰って行うものだから、
自分がわざわざ(無償で)するような事では無い、と思っていること。
・・・・・のように、自分には関係ないから。介護は自分の仕事じゃないから。
といった事が主な理由だと思うのです。
(だって実の親の介護だって、そういう事は他者が仕事としてする事であり、
自分は介護する義務も必要も全然無い、というのが一般的な価値観ですからね。)

なので、他人から親切にされなくても全然問題が無く生活できる社会だから
誰も手伝いを申し出なかったのだ、障害者を特別視しないのだ、というのは
ちょっと考えが飛躍しすぎではないかな、と思いました。

あくまでも想像ですが、多分困っていることが誰の目にも明らかな状態でも、
誰も自分から「お手伝いしましょうか?」と申し出てはこないのではと思います。(上記の理由で)
でも「手伝ってください!」と言えば、誰かがきっと手伝ってくれるのだろうとは思います。

北欧といえば、福祉が有名だから、北欧では他の国とは全然違った対応をされ、
それが他の国よりも優れたものであるに違いない・・・・・
そういった望みを持ち、結論先にありき、の状態で北欧を訪れ、
良いように解釈されてしまったのかな、という気がしました。

スウェーデンの妊婦さんは、羊水検査をすることが一般的ですが、
検査で胎児になんらかの障害が見つかった場合、
ほとんどの胎児は親の意志により中絶されてしまうのですけれど・・・・・
その事は知らなかったのかしら。

また、冒頭の、教育の面で評価の高い北欧諸国を・・・の件、
スウェーデンの実情に限って言えば、かなり違和感がありまくりです
いや、評価というか評判だけはもしかして高いとか?
やっぱり北欧ってひとまとめにするのは、なるべく止めた方が良いですね。

ちなみに私は、特に社会についての記述をする際に、
「北欧では」という様に十把一絡げにしてしまうのは違和感を感じ、好まないのですが、
乙武さんのブログでは「北欧」とひとまとめに表現されているので、
今回のブログ記事では「北欧」という単語をあえて使いました。

そ、そこから?パート2

授業の時、教科書に載っている短い自叙伝を生徒が数行ずつ順番に
声に出して読む、という場面がありました。
そこで最初に読むことになっていた40代台湾女性が、なぜか言葉に詰まり
なかなかタイトルを言う事が出来ませんでした。
そして、彼女が言うのには、「大文字の読み方がよくわからない。」
とのこと。
小文字の方が読みやすいそうで、全て大文字で書かれたタイトルの読み方
(発音)がわからないのだ、と。
ということで、タイトルは先生が読み方を示し、
その生徒は小文字の多い本文を読み始めたのだけれど、
一言一言止まって発音を考えつつで、しかもその発音もかなり間違っていました。
それが訛りとかアクセントとかそういうレベルではなく、
やっぱり綴りと発音の関係がよくわかっていないのかな?
と思わせるような感じの読み方でした。

もうスウェーデンには数年は暮らしているはずだと思うけれど・・・・・
大文字だけの単語が読めない。
アルファベットと発音の関係がつかめない。

そういう人も中にはいるのだな、とまたまた社会勉強になりました。

そ、そこから?

語学学校での授業の合間のフィカの時間のお話です。
クラスメート6人くらいでカフェでコーヒーなど飲みながら皆でおしゃべりしていました。
ある40代クルド系イラン人女性が、クロアチア女性に、
「ねぇねぇ、あなたモスリム??」と質問。
クロアチア女性が「ううん、違うわ。私はカトリックよ~。」と言うと
「えっ、カトリックカトリックって何、何?!」と軽くパニック状態で
驚き聞き返すイラン女性。
「カトリックってキリスト教のうちの一つよ」と笑顔で優しく答える
クロアチア女性。
「えっどういう事カトリックとクリスチャンって同じって事なの?!
と先ほどよりもさらに驚き混乱し、周囲のクラスメートたちにあわてて
確認しまくるイラン女性。

「初めてカトリックの存在を知って驚く人&その反応」という場面に
初めて遭遇し、私もその光景に内心驚いたけれど、いい社会勉強に
なりました
他にも、難民のクラスメートたちからは、たくさんの私の知らない世界を
見せてもらっています。
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Bra

Author:Bra
スウェーデン在住のBraです。海外在住ブロガーやフリーライター、その他メディアがあえて伝えない、書きたがらないスウェーデンの一面を主に取り上げています。

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